うしとら旅巡り

旅と「うしおととら」が好き。

マングローブ

第三十五章「満月」の舞台。
西表島マングローブが茂る川。
ご存じの方も多いと思いますが、「マングローブ」は樹木の名前ではなく、海水と真水が混じる汽水域に生える植物の総称です。
西表島フィールド図鑑(著者:横塚真記己人・発行所:実業之日本社)によると、八重山地方で見られるマングローブの構成植物は、ハマザクロ、オヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギ・ヒルギモドキ・ヒルギダマシ・ニッパヤシ。となっています。これにシマヒラキとサキシマスオウの木を含めるという考え方もあるそうです。
…普段目にしないので、名前だけ聞いてもさっぱりです。

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マングローブ

写真はメヒルギ(手前)とヤエヤマヒルギ。
根っこが見えるとわかりやすいです。

泥の中は酸素が少ないので、根を水面より高く出すことで空気中の酸素を取り入れています。
他の植物が苦手とする塩分をろ過する能力も持っています。
ろ過しきれなかった塩分は葉に溜めて、落葉させることで排出します。
木のしくみって凄いですね。
森から流れてくる栄養分と安全な棲家を提供してくれるマングローブの森は、魚やカニの棲家となります。

日本で一番大きなマングローブは、西表島・東部地区にある仲間川の流域だそうです。
ちなみに西表島・西部地区には浦内川という沖縄県最長の川があり、こちらも観光スポットとなっています。
どちらの川も日中は遊覧船が運航しており、船の上から濡れることなくマングローブを見ることができます。
ただ、どちらもまだ行ったことがありません。

西表島には川が多く、上記の川以外でもマングローブを見ることができます。
浅瀬を行って、滝へと昇り、帰りは潮の引いた干潟でカニを追う…。
天気のよい夜は星が綺麗で、左右を覆うマングローブに切り取られた空が天の川のように見えました。

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西表島の川

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ピナイサーラの滝の上から