うしとら旅巡り

旅と「うしおととら」が好き。

里に降る雨~伊万里・大川内山②~

里に降る雨~伊万里・大川内山①~の続きです。

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階段を上ってすぐに見えるこの建物は拝殿の側面で、入り口は岩と建物の隙間にあります。岩壁にあいた穴を通り抜けると裏側に出ることができます。
拝殿の脇には説明書きと手水場が。

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昔の人は不思議な地形や水が湧く場所をよりしろに神社を建てているように感じます。
山の岩壁に埋まるようにして建てられた権現岳神社。
一度通り抜けて裏手から見るとこのような形になっています。

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本殿側面。

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拝殿正面。

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まさに「山」という雰囲気です。
まずはお参り。

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中は広く造られています。

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…。須磨子さんはどうしてあの日、鳥居の前に立っていたのでしょうね。
普通に考えれば、お参りの帰りがけかもしれませんけれど、着物に下駄でここまで登ったのでしょうか。
江戸時代の方なのでやってやれないことはないでしょうし、海の底で長年暮らしたので山歩きが楽しかったのかもしれません。

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この高さになってしまうと里はほとんど見えません。

周囲は断崖絶壁です。
滝を挟んだ向かい側にも石仏が見えるので、昔はつながっていたのかもしれません。

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さて。再び下って鳥居の前です。
紫暮さんはおそらくこの坂のどちらかを下って、鳥居前まで来たのでしょう。

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そして相合い傘をしながら坂を下っていくわけですね。
(と、さっききた道を戻ります)

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坂道って不思議な魅力がありますよね。芙玄院から通学路に出る道も坂道ですし。

先ほどの辻に戻り、今度は右手側に向かっていくと、観光雑誌によく載る場所に行き着きます。

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この坂道は鍋島藩窯坂と呼ばれており、道の左右に窯元のお店が並んでいます。

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路地の先にも窯元が。

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「私は、この先の窯元におりますゆえ、お返しはよしなに…」
このページに描かれている「蘭山窯」、「魯山藤左衛門窯」の名前は、実際にある「螺山窯」、「魯山窯」+「小笠原藤右衛門窯」のもじりなのでしょうね。

小笠原藤右衛門窯のお店の前を通って行くと天神橋があります。

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橋を渡って右手に行くと登り窯が見えてきます。
作中の絵にもありました。

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登り窯の横にある階段を登って行くと、高台に藩窯公園があります。

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花いちもんめができそうな場所はここかなぁと思うのですが…。
当時はどうだったのでしょう。

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公園を通り抜けて反対側を降りると川があります。

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アニメバックステージガイド~熱~の芙玄院・蒼月家の設定資料に、「この古き良き日本家屋はどことなく、懐かしくて温かい感じがする。5百年も封印されたとらでも、すぐに馴染める位、くつろげる空間だ」とありますが、須磨子さんにとっても同じだったのではないでしょうか。
この坂道と家が並ぶ空間は須磨子さんにとって第二の故郷になったのかもしれません。

須磨子さんは獣の槍の遣い手をこの世に生むために海から帰ってきましたが、与えられた2年間は須磨子さんがひとりの人間として生きることができる大切な時間でもあったのではないでしょうか。
寝ても覚めてもに目の前にあるのは海と岩と白面の目だけ。
130年も経ってしまえば記憶は薄れていくでしょうし、自分が生きているという実感も守りたいものも曖昧になってしまいそうな気がします。
ここで再び人の暮らしに溶け込んで、親しい人や土地と巡り会って、この世界を守りたいという決意を新たにして白面との戦いに戻っていったのでしょうね。

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さて。この後の予定は特になく。
市街地に戻ってご飯を食べたり有田の佐賀県立九州陶磁文化会館に出かけたりと、思いつくまま気ままに過ごしました。
ご飯はおいしいし、静かだし。またいつか行ってみたいです。

 

(3日目)
元来たルートで帰宅。

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今回の旅はこれにて終了。ありがとうございました。


そして。ヤフーブログは今年で終了なのですね。
デザインが好みだっただけに残念です…。