うしとら旅巡り

旅と「うしおととら」が好き。

北海道⑤洞爺湖へ④

北海道④の続きです。

踏みしめられた新雪で足元がしゃりしゃりです。まだ凍っていないのでいいですが。
この階段を上りきれば、有珠山火口原展望台です。

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ぱっと開けた先にあるのは噴火湾
海です。

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光っている部分は雲間からのぞく陽光です。

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一段高い場所から左側を見ると、洞爺湖が見えます。

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そしてここが1977年の噴火の跡地。放牧場と池が丸ごと吹き飛びました。

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写真だと、大きさが伝わらないですね…。
壮大な景色でした。

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冬季(11月~4月)は閉鎖されていますが、夏季は外輪山遊歩道を歩いて有珠山トレッキングが楽しめるそうです。火口巡りも楽しそうですね。
さて。高いところからの景色を堪能したので、今度は湖畔へ向かいます。

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有珠山山頂に別れを告げて、下のレストハウスでお土産を購入。
熊笹茶。わかさいも。そして「昔話北海道」(さんおん文学会・刊)。
昭和45年に発行されたようです。
第一集(著者:森野正子)の第一話は、「洞爺湖の中島」でした。
うしおととらの中でも触れられていた、「湖の護り神」となった2人の若者の話です。

このお話。本によって細かな点が異なります。
(例えば。サンピタラカムイがコタンカラカムイとなっていたり、2人の若者がアイヌの酋長の息子であったり、松前藩藩士の子であったり)
素人にはさっぱりなので、いくつか読んだお話をもとに、大まかにまとめてみます。

「湖造りの神トーカラカムイが美しい湖を造った。しかし護り手がいなかったため、悪神オヤウカムイが棲みついた。オヤウカムイは火を吹き猛毒を放つ蛇であり、数多の蛇、刃の羽をもつ蛇を眷属として従えていた。英雄として名高いポイヤウンペもオヤウカムイには勝つことができず、大けがを負うほどであった。困ったトーカラカムイは人間界に詳しいカムイに、護り手を定めて欲しいと頼んだ。カムイは人間界を見渡して2人の若者を見出した。学問、武芸ともにからきし駄目な若者に変えて能力を隠し、自ら家を出るように仕向けた。家を出た若者たちはそれぞれ旅をして湖のほとりにたどり着いた。全てはカムイの定めた運命。そのことを知った時、2人は文字に明るくなり武芸も人より優れるようになった。神酒を飲むと力がみなぎり、投げたとっくりは中島となった。島には神の家があり、美しい女性も待っていた。2人はオヤウカムイを退治した後、洞爺湖の護り神となった」

「次なる段階に進むため天に昇った」というのは、うしとら作者のオリジナルです。
元々内側にあったが隠されていた能力=誰かのために踏ん張る勇気、逆境に立ち向かえる心、と捉えれば、普段はちょっとだらしなくてもいざとなれば根性を見せる香上さんと片山さんみたいですね。

北海道⑥へ続きます。