うしとら旅巡り

旅と「うしおととら」が好き。

遠野まつり②しし踊り

遠野まつり①の続きです。

(2日目)
遠野まつり1日目。

遠野まつりのパレードまで少し時間があったので、伝承園にも立ち寄りました。

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お目当ては食事処で売っている「やきもち」。
蕎麦粉を混ぜた生地の中に、くるみ味噌だれが入っています。
クルミと黒ゴマを混ぜ込んだ黒糖蒸しパン、「がんづき」も頂きました。
「ひっつみ汁」も頂きたかったのですが、それはまた次回のお楽しみ。

(2016年の遠野旅で観光バスを利用した時には、こちらのお店でお昼を頂きました。ひっつみ汁と焼き鮎に「けいらん」(もち粉の皮でこしあんを包み、温かな茹で汁と一緒にいただくおやつ)がついた定食です。鳥だしとゴボウの風味が滋味深く、柔らかな小麦生地の具が美味でした・・・|ω`*)
地域を食するというのもまた旅の醍醐味ですよね。

さて、伝承園ですが、不思議な女子キャラが増えていました。
こういった系統はあちらこちらで見かけるようになりましたけれど、お客さんが求めるのでしょうか?

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食事処が開くまでの間、施設内をぐるりと回ります。

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南部曲がり家にお邪魔して、おしら堂にもお参りを。

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オシラサマは、馬と女性が二体で一体となった神様。
桑の木を彫って作られており、貫頭衣のような布をかけて祀ります。
伝承園のおしら堂には、各地で祀られていたオシラサマが集められており、1枚100円の布を納めて願い事を書くことができます。

オレンジの布に隈取を書いて、ぐるりと回って工芸館。
「しし踊りは今どのへんだろうね」
と栗を焼いている方々が。地元らしい素朴な語らいにほっこりさせていただきました。

食事処は11時開店。
昼食代わりのおやつを買って、遠野駅前に戻ります。

遠野郷しし踊りでは、世話人(一名)、旗持ち(一名)、種ふくべ(一名)、ふくべ(正式には十二名)、中たいこ(正式には十二名)、刀かけ(正式には十二名)、中立(しし一名)、太鼓、笛、前しがり(しし)、後しがり(しし)(正式には十二名)で一組となります。
一つの役を十二名で演じるのが基本ですが、踊り手の確保が難しくなったため、今は自由になったそうです。

ししたちは家の前、商店の前で褒方(ほめかた)を行います。
しし踊りと歌を贈り、祝福を受けた家の人は「花代」を包んで渡します。
うまく言葉にできないのですが、暮らしに沁み込んでいるこの様が「何かいいなぁ」と思うのです。

*顔が見えてしまうため、写真は控えさせていただきます。

各地区を発ったししたちは、踊りながら大通りを目指します。
市役所前を起点として遠野駅前までが今回のルート。
程よい縁石に陣取って、しし踊りが来るのを待ちます。

太鼓の音に、踊り手たちが。
威勢のよい掛け声とともに神輿が通り、餅をまき、持ち手のついた賽銭箱を子どもたちが運んでいきます。
賽銭箱は地区ごとにあるようです。
最初の子に渡したら、次の賽銭箱がやってきて…お餅をたくさんいただきました。
タオルをくださったところもあります。
ちょうど日が差してきたので、頭にタオルを載せました。

地区を示す旗を立て、ししたちがやってきます。

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花巻のししは鹿でしたが、遠野郷のししは集合体です。
目は鹿、角は牛、鼻は竜。耳はその三つを合わせた形。
鼻には馬のタテガミで作った髭がついています。
角と角の間にはタテモノと呼ばれる札があり、家紋や神社の名前が書かれています。

ししの長いタテガミは、ドロノキという木材をカンナで薄く削ったものでできています。
踊りの最中に抜けたものを拾うと御守になると言われています。
生木を削っているからでしょうか。手にすると不思議と柔らかくしっとりとしています。

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うしとら脳と笑われそうですが、このタテガミを見ているとなんとはなしにとらが浮かびます。

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しし踊りだけでなく、南部ばやし、さんさ踊り、神楽舞などもあります。
地域の伝統芸能が一同に会するといった感じです。
神楽舞で使うゴンゲサマは遠野物語にも出てきますね。
女性の衣装は色もとりどり。

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遠野祭りは2日間。
1日目は大通りのパレード。昼の部と夜の部があります。
2日目は遠野郷八幡宮でしし踊りを納めます。
本当は夜まで見たかったのですが、終電に間に合わなくなってしまうので。
昼の部を見終えた後、遠野郷八幡宮に移動しました。

遠野まつり③へ続きます。